桜の挿し木で成功率を劇的にアップ!初心者でもできる簡単ガイドとプロのテクニック

桜の挿し木で成功率を上げる方法の画像 春(3月〜5月)
桜の挿し木で成功率を上げる方法
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桜といえば、日本を代表する春の訪れを告げる花です。

代表的な品種であるソメイヨシノは有名ですが、300種類以上の品種が存在し、中型の木から盆栽用の小型品種まで多様な種類があります。

3月になると、園芸店やホームセンターで桜の苗木を見かけることがありますが、桜は挿し木で繁殖させることもできます。

しかし、桜の挿し木は家庭で行う場合、成功率が低いと言われています。

そこで、本記事では初心者でもわかりやすい方法で、桜の挿し木の基礎知識や成功率を上げる方法、管理方法について解説いたします。

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桜の挿し木で成功率を上げる秘訣

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桜の挿し木で成功率を上げる秘訣

まずは桜のさし木の成功率を上げる方法として、発根促進剤や活性剤の種類と使い方、さし木に向いている桜の品種ついて説明します。

発根促進剤の活用方法

発根促進剤は、植物の根を作るのを助ける薬剤で、さし木や挿し苗に使うことが多いです。

発根促進剤には、ホルモン剤や活性剤などいろいろな種類があります。

ホルモン剤は、植物の細胞分裂や伸長を刺激する成分が入っています。

例えば、「ルートン」は粉末状のホルモン剤で、枝の切り口に水でぬらしてからつけて使います。

「オキシベロン」や「クロネクス」なども同じようなタイプです。

これらの薬剤は農薬なので、使用するときには注意が必要です。

活性剤の効果と使い方

活性剤は、植物の免疫力や代謝を高める成分が入っています。

例えば、「発根力」は液状の活性剤で、水に溶かしてから枝や土にかけて使います。

「メネデール」も液状の活性剤で、発根だけでなく切り花や弱った植物にも効果があります。

これらの薬剤は液肥や農薬ではないので、手軽に使うことができます。

桜の水挿しでは、「メネデール」をおすすめします。

また、水揚げするときや水やりするときに、「メネデール」を入れた水を使うと良いでしょう。

メネデールは肥料と同時に使用することができますが、農薬(ルートン)と混ぜてはいけません

密閉さしの技術

さし木の成功率を高めるための「密閉さし」について説明します。

密閉さしとは、さし木した植物にビニール袋やペットボトルなどをかけて、湿度を高く保つことです。

これにより、葉や茎から水分が失われるのを防ぎ、根が出やすくなります。

ペットボトルで密閉さしする場合は、以下の手順で行います。

  1. ペットボトルをきれいに洗って乾かします。
  2. ペットボトルを上下に切り分けます。
  3. 下部の底に穴をあけて水が抜けるようにします。
  4. 鹿沼土や赤玉土などの土を入れます。
  5. 割り箸などで挿し穂が入る穴を作ります。
  6. 挿し穂を切って土に挿します。
    枝の半分くらいが埋まるようにします。深すぎると腐りやすいです。
  7. 水をたっぷり与えます。
    鉢底から水が出るまで潅水します。
  8. 上部のペットボトルをかぶせて密閉します。
    切り口をドライヤーで熱して下部にはめ込むか、下部の中に入れます。
  9. 明るい日陰で管理します。
    キャップで湿度を調整します。
  10. 根が出たらペットボトルを外して普通に育てます。

他にも、鉢全体にラップやビニール袋などで覆っても密閉さしできますが、カビが生えやすくなるので注意が必要です。

空気穴を少しあけたり、定期的に換気を行いましょう。

また、空気穴は小さめにすると良いでしょう。

挿し木に適した桜の品種

十月桜、マメサクラ、ケイオウザクラ、オオシマザクラなどはさし木に向いている桜の品種になります。

桜の挿し木は初めてかもしれませんが、心配は無用です。

当記事で紹介したテクニックを活用すれば、美しい桜を自宅で育てることが可能です。

手順に従って、桜の成長を楽しみましょう。

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桜の挿し木:最適な時期とさし枝の選び方

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桜の挿し木:最適な時期とさし枝の選び方

桜を増やす方法には、緑枝挿しと休眠挿しの2種類があります。

緑枝挿しは、成長期に出てきた新しい枝を切り、挿し木にする方法です。

初心者でも比較的簡単に行えるため、広く使われています。

一方、休眠挿しは、冬の休眠期に剪定した枝を使用して増やす方法です。

この方法は手間がかかり、初心者には少し難しいとされますが、植物の根がより強く、成長が早くなるとも言われています。

桜は、冬には落葉し休眠期に入ります。

この時期に剪定した枝を使って挿し木を行うことができます。

緑枝挿しのポイント

サクラの挿し木の緑枝挿しは新芽が多く芽吹いた6月から7月上旬が適期です。

この時期に、健康な新しい枝を切り取り、7㎝~10㎝に切り分けて挿し穂にします。

切り口を傷つけないように、切り口の下の葉を取り除いてから挿します。

また、挿し穂を入れる直前に根を出すために水につけるとより成功率が高くなります。

休眠挿しの詳細

桜の挿し木に使用する枝は、前年に生まれた成長の良い枝で、花芽がつく前の2月頃に切り取るのが良いです。

切り取った枝は、冷蔵庫の野菜室に保存するか、束ねて土の中に埋めておきます。これによって、枝を保管することができます。

2月下旬から3月中旬になったら、保存していた枝を7㎝~10㎝に切り分けます。

そして、切り口が斜めになるようにカットすることが重要です。

これによって、水分や栄養分がスムーズに行き渡り、挿し穂の発根率が上がります。

また、挿し穂には、葉がついている部分を一部残しておくことが重要です。

これによって、挿し木に必要な光合成ができ、発根率が高くなるとされています。

さし枝の切り方と準備

子供の頃から日本に住んでいる方であれば、桜の枝を切ってはいけないと子供のころから教わってきたと思います。

その理由は桜の枝が切り口から腐敗菌が入りやすく、そこから腐敗してしまいやすいからです。

しかし、家庭であれば、細い枝であれば剪定ハサミで切ることができ、切り口を適切に処理すれば、剪定は可能です。

また、剪定した枝を挿し木にすることもできますが、親木から剪定した場合は、切口癒合剤を切り口に塗ることが大切です。

公園などで咲いている枝を勝手に切ってはいけません。

挿し木をする場合、緑枝挿しの場合は、葉がついているので、水に浸からないように切り口近くの葉は切り落とします。

残った葉っぱも半分ほどに切り取ります。
切り口はカッターやナイフで斜めに切ります。

樹皮の先端が尖ってしまいますので、反対側もカッターで切り落としておきましょう。

切り分けた挿し枝をすぐにコップなどに水を入れ、切り口を水に浸して30分ほど水揚げしておきます。

さし穂にする枝を選ぶポイントは日光をよく浴びている枝で、柔らかい枝より硬い枝で新芽があるものがよいでしょう。

また、開花後に新芽がたくさん芽吹いた時期に、その年に伸びてきた新しい枝を使って挿し木する方法もあります。

この方法は、6月から7月上旬に行います。

挿し穂にする枝は、7㎝~10㎝ほどに切り分けます。

水栽培での桜の挿し木

桜の挿し木には、用土の代わりにロックウールやオアシスを使った水栽培法があります。

水栽培法は簡単ですが、茎が細く、生命力が強い植物でなければ成功率が期待できません。

一般的には、種から育てた台木に接ぎ木することが一般的であり、さし木での成功率は低いため、水挿しはかなり難しいと言えます。

また、水栽培で増やしても、やがて枯れてしまうため、赤玉土を使った土でのさし木がおすすめです。

赤玉土は、根が張りやすく、植え替え時も容易になるため、さし木に適した用土と言えます。

芽が出てから土に植え替えたい場合は、透明なコップにメネデール(発根促進剤)を100倍に薄めた水を入れ、そこに桜の挿し木を入れます。

2日に1度水を交換し、芽が出たらすぐに赤玉土に挿し木してください。挿し木には、下記の手順を参考にしてください。

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初心者でもできる!桜の挿し木のステップバイステップガイド

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初心者でもできる!桜の挿し木のステップバイステップガイド

挿し木を始める前に、必要な準備をしておきましょう。

挿し木は家庭で手軽にできますが、発根促進剤を使うと成功率が上がるので、できるだけ用意することをおすすめします。

挿し木の手順は以下の通りです。

  1. 鉢の準備適切なサイズの鉢に赤玉土小粒を入れ、割り箸や爪楊枝などで挿し穂を挿す穴を開けます。
  2. 挿し木の植え付け
    開けた穴に、水に浸したサクラの枝を半分ほど挿し、ルートンを使う場合は適量を枝に添付してから挿します。
  3. 水やり
    ジョウロでたっぷりと水を与え、半日ほど日向で管理します。
  4. 置き場所
    挿し木をした枝は、発根するまで半日陰で管理します。発根したら徐々に日当たりの良い場所に移動しますが、夏は直射日光に当てないように注意が必要です。この段階では肥料を与える必要はありません。
  5. 鉢上げ
    挿し木をした枝が根を張り、鉢が根で一杯になってきたら、翌年の春、3月頃には鉢上げを行いましょう。

桜の挿し木は簡単で楽しいです。

このガイドを参考にしながら、ご自身の手で桜を育てる喜びを感じてください。

手順を丁寧に実行すれば、美しい桜の花を咲かせることができますよ。

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桜の挿し木後の鉢植え管理法

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桜の挿し木後の鉢植え管理法

さし木で発根したサクラを鉢植えにする方法について説明します。

鉢植えにするのは、根がしっかりと育った翌年の2月から3月の間が適しています。

鉢植えにするときに必要なものは以下の通りです。

  • 発根したサクラの苗
  • 赤玉土と腐葉土を7対3で混ぜた用土
  • 水はけを良くするための鉢底石
  • 小さめの鉢(2号くらい)

鉢植えにする手順は次のようになります。

  1. サクラの苗が入っている鉢から苗をそっと抜きます。
    土が乾いていると抜きやすいです。
    抜いたら余分な土を払っておきます。
  2. 新しい鉢に鉢底石を敷き詰めて、その上に用土を入れます。
    用土は鉢の高さの3分の1くらいまで入れます。
  3. サクラの苗を新しい鉢に入れて、根を広げるようにします。
    根が曲がったり折れたりしないように注意してください。
  4. 用土を追加して、サクラの苗を固定します。
    用土は根元から少し下がるくらいまで入れます。
    最後に、鉢底を軽く叩いて、用土が均一になるようにします。
  5. 水やりをします。
    水はジョウロでゆっくりと与えて、鉢底から水が出るまで潅水します。
  6. 肥料はすぐに与えないでください。
    サクラの苗が新しい環境に慣れてから、ゆるやかな効果の肥料を少量与えます。

挿し木後の桜の世話は、一見難しそうに見えますが、基本に忠実に行えば大丈夫です。

これらのヒントを活用して、桜が新しい環境でしっかりと根付くようにしましょう。

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桜の挿し木で成功するための総まとめ

この記事では、さし木から鉢植えまでの方法を紹介しました。

サクラは鉢植えで育てることができる盆栽としても人気のある植物です。

サクラは害虫に弱いという印象がありますが、鉢植えならそんなに心配する必要はありませんが、環境や品種によって発根や育て方が異なります。

毎年同じ結果が出るとは限りませんし、植物を育てるのは試行錯誤の連続です。

でも、自分でさし木したサクラが花を咲かせたら嬉しいですし、試行錯誤自体が楽しいとも言えるでしょう。

ぜひ参考にして、自分に合ったやり方を見つけてくださいね。

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